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2006/06/06//Tue.
淫文 ~Requiem~

ベッドに入る前に女は言った。
「私、抱かれていると顔が変わるの。」

若いときからずいぶん遊んできた俺だが、
そんなことを言った女は初めてだったので、正直驚いた。

キスから始まる一連の愛撫に、柄にもなく少し緊張して引き寄せたのだが、なめらかな女の体が赤みを帯び、半開きになった口からあえぎ声がもれはじめると、そんなことはかき消されていった。

それが・・・
女のあえぎ声がすすり泣きに似た声に変わり始めたとき、
その横顔に何かひっかかる気がした。

なんだ?
思い出しそうで思いだせない。

下手な考え休むに似たりだ。
頭から振り払うように、女の体にのめりこむ。
たしかに少し変わった女だが、抱いてしまえばみんな同じさ。

女の肌が汗ばみ、俺の肌と引き合うようになる。
たわいなくいってしまった女を見ながら、俺も動きを早める。
心拍数があがり、ゴールは近い。

頭の中が真っ白になったその刹那、
女が目を開け俺を見た。
俺は思わず息をのんだ。


昔つきあった女の顔がそこにあった。
いや、つきあったと言えるかどうか疑問だ。
2,3度映画を観たり、遊びにでかけた。

そして、初めてベッドを共にした後、彼女は言ったのだ。
「私、結婚するの。」
マリッジブルーというやつで、手近なとこに俺がいたというわけだ。
もちろん、連絡は途絶えた。

次に偶然彼女に会ったときは、離婚直後だった。
だからといって、つきあったわけでもない。
ただ寝て別れただけだ。

さらに、信じられないことに偶然は二度起きる。
ばったり街で出会って、ホテルへ行った。
男と同棲していると言っていた。
いったいこういう出会いは、どれほどの確率で起こるんだろう。

それからの消息は知らない。
今だって、とっさには思いだせなかった。
俺は驚き、そして自分の不実さをちょっと恥じた。

彼女を深く愛していたわけでもなく、ひどい仕打ちをしたわけでもない。
それは彼女だって、十分承知だったはずだ。
なぜ、こんなことが起きるのか?
いや、なぜ彼女なのか?

動揺を隠すように、女から体を離し煙草を口にした。
横の女の顔は元の平凡な顔に戻った。
気のせいだ。
なんとなく彼女に似ていると思えば思えなくもない。

俺の携帯が鳴った。
「○○さんですか、私××子の友達で、△△と申しますが・・」
「××子?」
誰だ?・・沈黙が流れる。

「あっ。」
彼女の本名だと気がついた。
今のことがなかったら、きっとわからなかったに違いない。
彼女のことはいつもあだ名で呼んでいたのだ。

「何か?」
心臓がどきどきして、手が震えた。
「実は彼女先日亡くなったのです。最後にあなたの名前がでまして、
ご連絡さしあげたのです。」
「えっ」

俺は恐る恐るベッドの女を振り返った。
すやすやと子供のように眠る女の顔があった。
それは、もはやあの彼女の顔ではなかった。

俺は、電話を切って考えた。
彼女は天涯孤独だったという。
同棲していた男とも別れて、最後はひとりぼっちだったらしい。
人一倍家庭というものを作りたくて、けれどもうまくいかなかった

朦朧とした意識の中で、人は人生を走馬燈のように見るという。
人生の節目節目に必然のように現れた俺が、別の選択肢のように見えたのかもしれない。
偶然にしか過ぎないのに。

寝息をたてる女の横で、俺は静かに涙を流した。
彼女のために泣く者が、ひとりでも多い方がいいと思ったのだ。

(物語はフィクションで、実在の人物等とは関係ありません。)
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